中学生や高校生でも歯ぐきが腫れる❓
- ケア(予防)
- 歯周病
こんにちは 歯科衛生士の前田です。
今回は 思春期の歯肉炎についてお話ししたいと思います。
幼児期は 歯磨きも親御さんなどに仕上げ磨きをしてもらうなど 管理してくれる目がある分安心なのですが 中学 高校にもなると
そういうわけにもいかず 自分でちゃんと磨かないといけません。
行動範囲も広くなり 食事時間も不規則になりがちになり 間食も増えてきます。
それに加え思春期はホルモンバランスの乱れや生活の変化により、歯ぐきの腫れや出血などの歯肉炎が起きやすい時期でもあります。
【健康な歯ぐき】
◯歯ぐきの色:うすいピンク色
◯歯ぐきの形:歯と歯の間にしっかりと入り込んで弾力性に富み、引き締まっている。
【歯肉炎】(歯ぐきのみに炎症が起きた場合)
歯と歯ぐきの境目に歯垢が付着。
歯垢中の細菌が出す毒素により歯ぐきに炎症が起き、歯ぐきが赤く腫れてきます。
そのために歯周ポケットと呼ばれる溝ができ、歯垢がますますたまりやすくなります。
◯歯ぐきの色:赤みを帯びている。
◯歯ぐきの形:歯と歯の間の歯ぐきは、先端部(歯間乳頭部)が丸みをもってふくらんでくる。
◯その他:歯みがきなどの軽い刺激でも出血しやすい。
この思春期頃にみられる歯肉炎を
思春期性歯肉炎とよびます。
普通は歯をきれいに磨いていれば歯ぐきが腫れることはあまりないのですが、思春期性歯肉炎は、きれいに歯を磨いても起こり得る歯肉炎です。
女性ホルモンの影響を受けやすい性質がありますので、思春期性歯肉炎は男子より女子に起こりやすい傾向がみられます。
思春期性歯肉炎で、歯ぐきの腫れや出血、口臭などが気になるようになった場合、歯科医院では普通の歯周病と同じくプラークコントロールを中心とした治療を行います。
歯磨きができていないような場合は、磨き残しのあるところを染め出ししたり、歯ブラシだけでなくデンタルフロスなどの適切な使い方を説明したりして、歯磨きがきちんとできるように指導します。
そして、奥歯の裏など歯磨きがなかなかできないところや、歯ブラシでは取り除けない歯石などは専用の器械を使ってきれいに磨きます。
思春期性歯肉炎は、ホルモンバランスの影響を受けているとはいえ、こうした治療を適切に受けていれば、ほとんどは改善していきます。
思春期は歯ぐきのトラブルと並び、むし歯になりやすい時期でもあります。
むし歯の原因となる歯垢をしっかり取り除くことが大切です。
セルフケアのポイント
◯歯と歯ぐきの境目
歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に当て、細かく振動させてみがきます。
◯奥歯の噛み合わせ
噛み合わせ面に歯ブラシの毛先を直角に当て、細かく前後に動かしてみがく。
◯奥歯の後ろ側
歯ブラシの毛先を奥歯の後ろ側に当て、細かく前後・左右にみがく。
歯ぐきの腫れや出血などを認めるような場合は、早めの歯科受診をおすすめします。
ケンタロウ歯科 福岡市南区柏原1-2-2 / Tel 0120-37-1815