車椅子での診療は大丈夫?
- 歯のコラム
こんにちは 歯科助手の岩井です。
今回は『車椅子での診療』についてお話ししたいと思います。
車椅子の方の病院探しは大変だという声を患者様より頂きました。
ホームページにはバリアフリーと書いてあったが、一部分に段差があったり、トイレに車椅子では入れなかったりと実際に行ってみるまで、車椅子で診療出来るか分からないそうです。
ケンタロウ歯科では、高齢者の方や車椅子の方、ベビーカーを使用する小さなお子さまもご利用いただきやすいように院内全てバリアフリー設計となっています。
院内の入口までにはスロープがあり、 院内は土足ですので靴を履き替えることなく診療室までお入り頂けます。
また、車椅子、ベビーカーでも入れる「広い手すり付きトイレ」があり、待合室も広く、車椅子やベビーカーのスペースも充分あり、付き添いの方も待合室から診療室まで一緒に中に入れますのでご安心くださいませ。
また、スムーズな移乗アシストができるようスタッフも相互実習を重ねて、患者様により負担の少ない治療を受けていただきたいと思っています。
車椅子の方は治療用チェアに移っていただいての治療になりますが、片麻痺と対麻痺・四肢麻痺の方で移乗アシストの違いがあります。
では、まず片麻痺の患者様のアシストをみていきましょう。
◎健側 治療用チェアへの移乗◎
車椅子のハンドブレーキをしっかり固定し、少しの弾みでも車椅子が動かないようにします。
フットサポートを上げて、患者様に治療用チェアの安定した平らな場所に手をかけてもらい、回転を安定させます。
介助者は麻痺側の膝を押さえ安定させ、背中から腰にかけてしっかり保持します。
患者様はお辞儀をするように頭を下げ、腰を浮かせます。
患者様が立位がとれたら介助者は手を持ちかえ回転を支えます。
ポジションを確認しながら誘導し、麻痺側の腕や脚が巻き込まれないように送り出すように座っていただきます。
◎健側 車椅子への移乗◎
車椅子のストッパーがかかっているかを確認する。
患者様にチェアを浅く座ってもらい立ちあがり易くします。
患者様に遠い方のアームサポートをしっかり握って頂き、介助者は麻痺側の膝を押さえ
患者様は辞儀をするように頭を下げ、立位がとれたら手を持ち替え回転を支えます。
麻痺側の腕や脚が巻き込まれないように送り出すように座っていただきます。
◎麻痺側 治療用チェアへの移乗◎
⚠️麻痺側への移乗は特殊です。基本は健側への移乗ですが、チェアが固定され構造的に柔軟性のない歯科診療室の独特な方法です。
通常、片麻痺の方の方向転換は健側を軸にしますが、麻痺側への移乗は、介助者が軸となります。
健側の腕を背にまわしていただき、麻痺側の体重を預ります。
膝にゆとりをもたせ、骨盤をしっかり保持し、骨盤を安定させしょいだちます。
麻痺側の足を介助者は膝・脚を使用し回転させます。
膝が回転しきれているか、腕・脚の巻き込みがないかを確認し送り出すように座っていただきます。
片麻痺の患者様には、介助者は必ず麻痺がある側を付き添い体を支えるのがポイントです。
スムーズな移乗を可能にするためには、出来る限りチェアと車椅子を近づける事も重要です。
※図ではユニットに対して30~45°に車椅子を配置すると記載していますが、車椅子はユニットに対して極力角度をつけずに置くという介護書もあるため、患者様に車椅子の位置を確認して角度調整したいと思います。
次に対麻痺・四肢麻痺の患者様のアシストです。
対麻痺・四肢麻痺の方の場合には、全介助となりますので二人での介助で行います。
患者様に腕を組んでいただき、スタッフの一人は後方に回って脇の下から腕をくぐらせ組んだ腕をつかみます。
もう一人のスタッフは、患者様の前方に立ち両ひざをかかえ安定した形で移乗します。
移乗する際は『いちにの、さん!』で動かしますと声をかけることも大切です。
ケンタロウ歯科では、高齢者の方や車椅子の方が通いやすい環境で、安心して受けれらる治療をご提供するよう心がけています。
お困り事や、ご要望、タクシーの電話予約も承っていますので、お気軽にスタッフにお声かけください。
ケンタロウ歯科 福岡市南区柏原1-2-2 / Tel 0120-37-1815