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親知らずが痛い、、

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院長の中村ケンタロウです。

今回は親知らずについてお話しします。

まず親知らずとは一番奥にある歯で、正式には第三大臼歯または智歯といいます。永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、親知らずは生える時期が概ね10代後半から20代前半であり、親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来だとも言われています。

親知らずが自分にあるのか知りたいですよね?

口を開けて大臼歯と呼ばれる大きな歯が3本あれば親知らずが真っ直ぐ生えている状態です。

口を開けても見えなければ親知らずが歯ぐきの中に埋まっています。

しかし、奥なのでよく見えないですよね^^;

上の親知らずは全く見えません^^;

親知らずがあるのか、どういう状態で埋まっているかはレントゲンで見るのが一番です。親知らずの埋まり方は人それぞれです。

これは親知らずが上下とも真っ直ぐ生えている状態です。ですがこういう方は非常に少ないです。

親知らず自体は真っ直ぐでも歯ぐきの中にあることもよくあります。

多くの方は横向きや斜めの状態で、口を開けても見えないことが多いです。

一見すると親知らずがないように見えますが、、

 

歯ぐきの中に親知らずが埋まっています。

レントゲンだとこういう状態です。

歯の頭の部分(歯冠)は骨から出ていて、歯の根っこの部分(歯根)は骨に埋まっている状態です。

実はこの状態が1番痛みが出やすいです。

親知らずが痛いという経験をした方はだいたいこういう状態です。

どうしてかというと、親知らずが少し出ている方が食べカスが詰まりやすく、また歯ブラシの毛先が届きにくいため、そこが磨けないと親知らずの周りの歯ぐきが炎症を起こし、腫れたり、痛みが出るのです。これを歯冠周囲炎といいます。

治療法としてはしっかり洗浄して、消炎鎮痛剤(痛み止め)と抗生物質(化膿止め)を飲んでいただきます。約1~2日で痛みは落ち着きます。

しかし、親知らずがある以上再度痛みが出ることも多いです。

痛みには波があって、痛くない状態が続いたかと思うとまた忘れた時に痛むことがあります。

ですので、痛みを繰り返す場合は親知らずを抜歯した方が良いです。

また、痛みがなくても下の図のようにむし歯になるリスクが高い場合も抜歯した方が良いです。

ただ、どうしても抜くのは嫌だという方はしっかりと歯磨きを頑張って、食べカスが溜まらないようにしましょう。

タフトブラシによる歯磨きがオススメです。

(タフトブラシについてはブログ「歯並びの悪いところや親知らずをみがく専用の歯ブラシをご存知ですか?」で詳しく書いています)

また、上の親知らずは痛みの原因になることは少ないです。

ここまで深い位置に下の親知らずが埋まっていれば痛みが出ることは少ないですし、抜く必要もありません。

ですので、親知らずを抜いた方がいいかどうかは、親知らずの生え方や埋まり方で変わってきます。

ではどうやって親知らずを抜くのでしょうか?

親知らずを抜歯する方法について説明します。

まず、しっかり麻酔をします。(当院ではなるべく痛くない麻酔をやっています)

次に歯ぐきを切開し、歯ぐきをめくって、アゴの骨と親知らずが見えるようにします。

このままだと手前の歯に引っかかって抜けないので、親知らずを分割します。

歯の頭の部分(歯冠)は骨に埋まってないので分割するとポロッと取れます。

そうすると残っているのは歯の根っこの部分(歯根)だけなので、ヘーベルという器具を使ってくさびの作用で脱臼させ、抜歯します。

あとは抜いたところを洗浄して、切開したところを縫合して終わりです。

いかがでしょうか?

思ったより大変じゃないと感じる方もいれば、やっぱり怖いと思われる方もいるでしょう。

あとは抜歯した後ですが、痛みには個人差があり、すごく痛む方とほとんど痛まない方がいるのでなんとも言えないのですが、通常は3日〜1週間程度で治まります。

腫れは抜歯する時にどれくらいアゴの骨を削ったかで変わってきます。

アゴの骨を削った量が多いほど腫れます

なので当院ではなるべく骨を削らず、親知らずを削るようにしています。

それから下の親知らずを抜歯する時に気を付けなければいけないのが、下アゴの中に入っている神経(下歯槽神経)です。

下歯槽神経が親知らずの根っこに近い場合は注意が必要です。下歯槽神経が近いと直接傷つけることはないのですが、歯根を脱臼させる時に神経を圧迫し、下唇や下アゴに麻痺が生じることがあります。

もし麻痺が生じた場合はビタミン製剤を2週間服用していただき、経過をみます。

当院では親知らずが下歯槽神経に接している場合は、口腔外科に紹介することが多いです。

親知らずの抜歯にかかる費用ですが保険適応で3割負担の方で約5000円です。

親知らずの抜歯は非常に不安なことが多いと思いますので、かかりつけの先生によく相談されてください。

ケンタロウ歯科 福岡市南区柏原1-2-2 / Tel 0120-37-1815

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