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乳歯が生えてきたけど歯並びが心配、、

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院長の中村ケンタロウです。

「乳歯が生えてきたけど歯並びが悪いんですけど、、」

相談を受けたのは生後1年の赤ちゃんのお母さん。

お口の中を見ると上に乳歯が4本、下にも乳歯が4本生えています。

確かに歯並びが悪いです。

お母さんは歯並びをとても心配しています。

「歯並びを良くする方法はありませんか?」

フッ素の普及により、最近の子どはのむし歯の数は非常に減っています。

しかし、この50年の間に食生活は変化し、高カロリーで高タンパクな柔らかい食べ物を好んで食べるようになり、咬む運動が少なくなりました。

その結果、顎の発達が不十分となり、顎が小さい子どもが増えています。もちろん、小顔なのは見た目としてはいいことなのですが、歯並びでみるといいことではありません。

また、妊娠期から幼児期までの高カロリーで高タンパクな食べ物は歯を大きくするとも言われており、最近の子どもの歯は乳歯も永久歯も大きくなっています。

歯の大きさと顎の大きさの調和が取れていれば何もしなくても歯はキレイに並ぶようになっているのですが、歯が大きかったり、顎が小さかったりすると歯並びが悪くなります。

歯並びは遺伝の影響もあるのですが、実は生活習慣歯の生え代わりの時期にも左右されます。

子どものときに歯並びをよくするためには

1.鼻で呼吸をする、2.奥歯でよく咬む、3.乳歯のむし歯を予防する、4.口の癖をつけない、5.姿勢を整えるなどの規則正しい生活習慣が大切です。

また、6.乳歯や永久歯の形や大きさ、歯の本数や歯の生え代わる順番や時期を知り、順序よい左右対称な生え代わりを見守ることも大切です。

それぞれについて詳しく説明します。

1.鼻で呼吸をする

呼吸は鼻からでも口からでもできます。

鼻呼吸で口が閉じている状態であれば歯並びは頬と唇、舌に支えられてバランスの取れた位置に安定しています。

口呼吸でいつもポカンと口が開いていると歯並びも上あごと下あごの開いた状態となり、頬と唇、舌のバランスが崩れます。歯並びは、左右の頬から力がかかるために横幅が狭くなります。唇は緩み、舌は上あごと下あごが離れた歯並びの間から前に出るようになります。舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)という癖の始まりです。

鼻が詰まっていると鼻呼吸ができませんのでまずは鼻づまりがある場合は耳鼻科を受診されてください。

もし鼻づまりがないのに口呼吸をしていれば「お口を閉じてお鼻でスースーしようね」と語りかけて、やってみせましょう。これを毎日のしつけとして繰り返しできるとよいでしょう。

2.奥歯でよく咬む

よく咬むと歯並びはキレイになります。よく咬むという運動は、頬と唇の筋肉や舌の動きを活発にしたり、あごの成長を促したりして歯並びを支えます。この咬む刺激は、歯に直接大きく伝わり、乳歯と永久歯の成長や生え代わりも促します。

口を大きく開けてかぶりつき、適量に咬み切り、奥歯でたくさん咬むという運動量を増やすことを意識してください。

その際、クチャクチャと音がしないように、口を閉じて奥歯でよく咬みましょう

また、食べるときに飲み物はあまり飲ませないようにしましょう。よく咬まないで流し込む心配があるからです。

たくさん口を動かして食べるという運動は、なかなか大変です。時間もかかります。お子さまが疲れて飽きないように、ご家族で楽しく食べるようにできるとよいですね。

3.乳歯のむし歯を予防する

むし歯で歯の形が崩れ、そのまま放置すると歯並びが乱れる原因になります。

通常乳歯の真下から永久歯が生えてくるのですが、乳歯がむし歯で傾いてしまうと下から生えてくる永久歯がまっすぐ生えてこれなくなります。

また、むし歯を放置するとやがて歯の神経が死に、どんどん歯が腐ってしまい、通常より早く歯が抜けてしまいます。乳歯が早く抜けてしまうと、永久歯が生えるまでの間に隣の乳歯が傾いたり、これから生えてくる永久歯が生える方向や場所を失ってしまい歯並びが乱れます。

まだ歯磨きができないお子さんはガーゼ等で歯の汚れを取り、フッ素ジェルを塗ってむし歯予防をしましょう。

また、歯並びが悪いとむし歯になりやすいのでデンタルフロスを使いましょう。

4.口の癖をつけない

歯は弱い力でも持続的に加わると動きます。(この持続的な弱い力を利用するのが矯正治療です。)

ですので口の癖によって持続的な力が加わると歯並びが乱れ、支える頬や唇、舌の力のバランスが崩れます。

具体的に口の癖には、指を吸う癖(吸指癖)や唇を吸う癖(吸唇癖)、唇を咬む癖(咬唇癖)、舌を咬む癖(咬舌癖)、爪を咬む癖(咬爪癖)、舌を突き出す癖(舌突出癖)などがあります。

子どもは面白がって色々なことをするのですがそれが習慣になり癖になってしまうと直すのは大変です。癖をやめるように言ってもなかなか治らないこともあります。

もし子どもが周りの反応を面白がって続けるのであれば厳しく注意するよりもスルーした方がいいこともあります。

また、癖ではありませんが、おしゃぶりを長く使うと口の癖と同様に歯並びが乱れる一因になることもありますので安易に使い続けないようにしましょう。

5.姿勢を整える

歯並びは全身の体の骨や筋肉でしっかり支えられています。座ったり寝そべったり毎日の生活で取る様々な姿勢によって歯並びが変わることがあります。

座ったときに背中を曲げている、肘を付いている、足をぶらつかせている、いつも同じ向きに寝ているなどありませんか?

食事のときの姿勢も大切で、背もたれをしないで、背筋を伸ばして、肘を付けないで、両足の裏を床や足置きに付けましょう。

ただし、体を支えられない年齢では転倒に気をつけてください。

6.乳歯や永久歯の形や大きさ、歯の本数や歯の生え代わる順番や時期を知り、順序よい左右対称な生え代わりを見守る

個人差はありますが、歯の生え代わる順序はほぼ決まっています。順序よく、左右対称に生えないと生え代わりの調整がうまくいきません。

永久歯の本数がきちんとあるかはレントゲンを撮らないと分かりませんので、生え代わる6〜7歳の時に1度歯医者でレントゲンを撮ることをおすすめします。

また、なかなか乳歯が抜けない場合は隣の歯に引っかかっている場合もあります。その際は引っかかる隣の乳歯を抜くことありますし、引っかかる隣の乳歯を削って永久歯がまっすぐ生えるように誘導することもあります。

キレイな歯並びを育むために、順序よく、左右対称に生え代わるかどうかを見守りましょう。

 

たくさん書きましたが、これを実践したからと言って必ずしも歯並びがキレイになるわけではありません。

しかし、歯並びが良くなる方向に働くことは間違いありません。

お子さんの歯並びが気になる方はお気軽に相談して下さい。

ケンタロウ歯科 福岡市南区柏原1-2-2 / Tel 0120-37-1815

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